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ベトナムのスタートアップ界隈で気になったことを紹介していきます

ベトナムでFacebookページ3,000いいね獲得までに取り組んだ施策

ベトナムFacebookページ3,000いいね獲得までに取り組んだ施策をまとめました。 まだまだ3,000で、試行錯誤しながらなので偉そうなことは言えませんが、ベトナムに限らず東南アジア市場でビジネスを展開する際に参考になればと思います。

 

ベトナムFacebook広告市場について

まずはベトナムFacebook広告市場について簡単にご紹介します。
人口9,000万人のベトナムでは、約1,200万人のFacebookユーザーがいて、人口の約13%、ネットユーザーの約50%を占めています。また、ベトナムの広告市場は主要4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)の広告費で1700億円強と日本の1/16程度の規模。つまり、テレビの割合が全体の9割強と高いのが特長で、特に大企業の広告戦略はテレビに依存していると言えます。

日本ではネット広告比率が15%を超える中、ベトナムではまだ7-8%程度。
しかし、下記のデータを見れば、今後のベトナムネット広告市場の拡大を疑う余地はないでしょう。

・インターネット浸透率は約36%、インターネットユーザーは3,000万人、世界17位

・15歳〜24歳の若い年齢層では95%がインターネットにアクセスしており、インターネットユーザーの73%が35歳以下

・2,000年移行のインターネット人口増加率は全世界でぶっちぎりの第1位

また、Facebookの利用時間が長く、またベトナム人のネット広告のクリック率(CTR)が日本と比べても著しく高いことから、Facebookページを作成し、集客をはかりやすい国と言えます。

私たちがFacebookページを利用した目的

私たちはベトナム市場向けの転職サイトを運営しており、Facebookマーケティングでのターゲットは転職者となります。ターゲットである20-30代へのアプローチ手段として有効、少なくともやらない理由はないと言うことで取り組むことにしました。開設の主な目的として下記を念頭にスタートさせました。

「転職は人それぞれタイミングが異なるため、常にリーチできる状態を作りたい」

運用にあたり指標にした数値

運用を開始するにあたり、まず指標にすべき数値を決めました。Facebookにはインサイトという分析機能があり、あらゆる数値を収集することができます。しかし、重要な数値を絞らずに運用をすると、チームが正しい努力が出来なくなる恐れがあったため、初めに仮説として重要となる数値指標を設定しました。私たちの場合は下記の数値です。

「オーガニックリーチ数」「エンゲージメント率」「流入数」

一方で、「いいね」や「総リーチ数は」参考程度にしました。それは広告の量に依存せず、当初の目的である「リーチできる状態を作る」ことを基準に判断しています。

 

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取り組んだこと

1.運用チーム作り

まずは運用チーム作りです。私たちの場合は下記のような構成にしました。

・メイン投稿者(アルバイト)
ベトナム人管理者(マネージャー)
・分析担当(筆者、日本人)

日本であれば1人で十分ですが、何せベトナム語がわかりませんし、コンテンツを作る時間もありません。ベトナム人管理者を置いている理由は、メイン投稿者(アルバイト)が英語を話せないからが大きく、ここは本来1人で担当出来ると思います。分析に関しては私が担当しており、週1回定量的/定性的フィードバックを行います。これが運用担当者のモチベーションになっているようです。

2.発信コンテンツ

転職サイトを運営する私たちは、Facebookでは下記の3つの種類のコンテンツを発信しています。
・キャリア系記事
・拡散系動画
・求人情報

これに関しては日本に転職サイトやベトナムの競合サイトもほぼ同じです。
サービスローンチ初期は本来コンバージョンを狙いたい求人情報が乏しいため、キャリア系記事でリーチを広げることにしました。

3.運用方針

運用方針は下記の通りです。

・メイン担当者が1日3-5件投稿
・記事は外部ライターが執筆
・事前に承認は要らない(見てもわからないから)
・ある程度のクオリティチェックはベトナム人管理者がやる
・週1回分析担当がレポートを作成し、翌週の指示だし

大枠のルールは私が決め、中身に関してはある程度裁量を持たせていました。それにより、投稿担当者のオーナーシップが生まれ、かなりコミットしてくれています。

気づいたこと

1.どんなコンテンツが受けるのかは手探り

ベトナムと日本では文化も価値観も異なるため、どのようなコンテンツが受けるのかは日本人の私には掴めません。また、投稿の見出しにしてもどのような言葉を使えば引きがあるのかもわかりません。こればかりは試行錯誤を重ねるしかありませんでした。

しかし、数字は正しい。全ての投稿コンテンツの数値結果を洗い出し、比較し、評価をしていくことで、何が受けるのかの輪郭が見えてきました。また、社内のコミュニケーションにおいても、数字という事実をもとに会話をするととても説得力もあり円滑です。

 

2.運用担当者の熱量に大きく左右される

Facebook運用には色々なコツやノウハウが存在します。そして、専門の代理店に依頼すればある程度吸収することも出来るでしょう。しかし、運用してみて気づいたのは、「運用担当者がどれだけ熱量をもてるか」に尽きるということです。

Facebook運用はかなり地道な作業も多く、特に開設初期段階ではあまり結果も出づらいでしょう。そのような環境下において、どれだけ運用担当者が継続して改善活動が出来るかが重要なのです。そのための環境作りこそが、管理者の主なミッションと言えます。

やれなかったこと/今後やりたいこと

1.当たるコンテンツの要素を抽出

これまでの運用では、コンテンツの中身にまで突っ込むことが出来ませんでした。
それは私たちのコンテンツが記事型のコンテンツをメインにしていたため、ベトナム語を理解出来ない私には敷居の高いものでした。ここに関してはいくら私がベトナム語を勉強しても拭いきれない箇所なので、ベトナム人マーケティング担当者を採用して任せることにしました。その中で再現性のある要素を抽出し、日々経過を追っていくことにしました。

 

2.直接的にコンバージョンに結びつく導線設計

これまではリーチ拡大を目的に運用してきたため、サイト流入数や会員獲得や求人応募数は追ってきませんでした。
しかし、徐々に追うべき数値を変え、より売上げに貢献する運用体制に変えていきたいと思います。そのためにはどのようなコンテンツが良いのかなども、試行錯誤しながら見出していきたいと考えています。

 

終わりに

ベトナムFacebookページ3,000いいね獲得までに取り組んだ施策をご紹介しました。 ベトナムに少しでも興味を持った方、ベトナム事業をしたい方がいらっしゃれば、お力になれることもあるかと思いますので、ぜひご連絡くださいませ。

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